C1305
低真空走査電子顕微鏡
1. 型式
日本電子製 JSM-6460LA
2. 概要
SEMにオプションとしてEDSが付属されています。
SEMは細く絞った電子線を試料上で走査し発生した二次電子を検出することで試料表面の形状を、反射電子を検出することで試料の組成を、
特性X線を検出することで、試料中の元素を調べます。
当装置の特徴を以下に示します。
3. 特徴
試料室を低真空モードにできるため、非導電性試料をそのまま観察・元素分析する ことが可能です。
4. 性能
分解能(nm) | 3.0(高真空モード) 4.0(低真空モード) |
---|---|
倍率 | ×5〜×300,000 |
加速電圧(kV) | 0.3〜30 |
真空度(Pa) | 1〜270 |
5. 分析依頼時の留意点
真空中で分析するため、その条件下で安定である必要があります。
6. 測定データ例
インクカートリッジのICチップ表面を高真空、低真空モードで観察した結果を以下に示します。
図1:デジタルマイクロスコープ写真 | |
図2:高真空モード | 図3:低真空モード |
高真空モードでは帯電による像の歪みや異常コントラストが発生したのに対して、低真空モードでは試料を正常に観察することができました。
7. 適用例
- 高分子材料の表面観察
- フィラーの分散状態の観察
- フィラーの元素分析
- 異物分析