B1001
ゼータ電位・粒子径・分子量測定装置
1. 型式
Malvern製 ゼータ電位・粒子径・分子量測定装置;ゼータサイザーナノZS
2. 概要
ゼータ電位・粒子径・分子量測定装置は、光散乱法を利用して非接触で溶液中の微粒子のゼータ電位、粒子径、分子量を測定する装置です。
ゼータ電位測定は、試料に電場を加え電気泳動を行い、粒子の移動速度をレーザードップラー速度測定法によって測定し、ヘンリーの式を適用してゼータ電位を求めます。粒子径測定は、動的光散乱法(DLS)を用い、ブラウン運動する粒子の散乱強度を測定し、その強度の時間的変動から粒子径とその分布を求めます。分子量測定は、静的光散乱法(SLS)を用い、各種試料濃度での散乱光量を測定し、デバイプロットすることで分子量を求めます。
図:装置外観
3. 性能および特長
レーザー仕様:4mW He-Ne 633nm
ゼータ電位測定
測定原理 | 電気泳動光散乱法(LDV法1);M3-PALS2)) |
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測定可能粒子径範囲 | 5nm〜10μm* |
必要サンプル量 | 1ml |
電気導電率(最大) | 200ms/cm |
1)LDV法:Laser Doppler Velocimetry(レーザ・ドップラー速度測定)
2)M3-PALS:Mixed Mode Measurement-Phase Analysis Light Scattering
(混合モード測定法と光散乱位相解析の組合わせ)
*試料に依存する。
粒子径測定
測定原理 | 動的光散乱法(NIBS4)) |
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測定レンジ | 0.6nm〜1μm(流体力学的径) |
必要サンプル量 | 12μl〜1ml |
濃度範囲 | 0.1ppm 〜 40wt%* |
散乱角度 | 173° |
4)NIBS : Non-Invasive Back-Scatter(非接触後方光散乱法)
*試料に依存する。
分子量測定
測定原理 | 静的光散乱法、デバイプロット |
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測定レンジ | 1×103〜1×105Da |
必要サンプル量 | 分子量の大きさに依存する |
その他
(1)温度依存性測定 | |
温度制御 | 2℃〜90℃(キャピラリーセル使用時は2℃〜70℃)5) |
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結露制御 | 乾燥空気によるパージ(低温測定時に必要) |
5)加温により分散媒が対流または揮発する場合は不可。
4. 応用分野と分析事例
セラミック、触媒、電池材料、医薬、食品
- ナノ粒子の粒度分布評価
- 分散安定性の評価
- 液中の構造変化
- 分子量の測定
- 生体高分子のキャラクタリゼーション