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AN1369

無機元素分析法(C、S)
EA:Elemental analysis

1. 特徴

  1. 金属試料中の炭素、硫黄の微量濃度を定量できます。
  2. 一部のセラミックス中の炭素、硫黄濃度が定量できます。

2. 原理

試料を助燃剤と共にアルミナるつぼに入れ、酸素気流中で高周波誘導加熱により燃焼します。炭素は二酸化炭素として、また硫黄は二酸化硫黄として赤外検出器で検出して定量します。

図1:炭素・硫黄分析概略図

3. 主な性能、仕様(カタログより抜粋)

定量下限
  • (炭素)10ppm(0.001%〜)(試料により異なる)
  • (硫黄)10ppm(0.001%〜)(試料により異なる)
分析精度 (炭素・硫黄)±10%以下(相対標準偏差として)
検出方法 非拡散赤外吸収法

4. 試料の形状、サイズ

試料形態 金属片または粉末が好ましい(要相談)
試料量 1g程度(以上)(含有量、分解性により装置投入量を加減します)

5. 分析依頼時の留意点

金属、セラミックス、鉱石など無機物中の炭素、硫黄測定に用いられます。ただし、有機物あるいはハロゲン等を含み、溶融分解中に腐食性の気体を発生する試料は測定できません。また、Cu中のSの分析は非常に困難ですので、ICP-AES分析など行う必要があります。

6. 測定データ例

炭素、硫黄分析装置では各元素は赤外線検出器を通過し検出されることによって図2に示したプロファイル(信号強度/時間)が得られます。定量値はプロファイルの強度を積分し、標準物質の積分強度と比較することで得られます。

図2:炭素、硫黄のプロファイル
 
CaCO3測定例 (炭酸カルシウム中の炭素濃度)
CaCO3測定例

7. 適用例

  1. 金属中の炭素、硫黄分析。
  2. 窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素などのファインセラミック材料中の炭素、硫黄分析。

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