公益財団法人宇部興産学術振興財団(代表理事:田村浩章。以下「当財団」)は、選考委員会(委員長:植村榮 京都大学名誉教授)の受賞候補選考を経て、3月12日の理事会において、第55回(平成26年度)学術奨励賞並びに渡辺記念特別奨励賞の対象として、応募総数154件の研究テーマから下記12件の受賞を決定した。
「学術奨励賞」11件(各100万円)及び医師であった当財団の祖、渡辺剛二翁を記念して特に若手研究者を対象とした「渡辺記念特別奨励賞」1件(120万円)に対し、合計1,220万円の学術研究費援助を実施する。
当財団は、宇部興産(株)の初代会長である渡辺剛二翁の遺志により、学術の振興を目的として1959(昭和34)年に設立された(財)渡辺記念学術奨励会を発展的に引き継ぐものであり、1998(平成10)年に現在の名称に改称された。
わが国における学術研究を奨励し、研究施設の充実を図るとともに、学術研究を志す者を援助することで学術文化の発展に寄与することを目的としている。2010(平成22)年に内閣府より公益認定を受け、公益財団法人として登記された。
贈呈式は、6月15日(月)にANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市)にて、特別講演と併せて開催する予定。特別講演は、九州大学 佐々木一成(ささき・かずなり)主幹教授に「明日の化学:やさしい水素エネルギー社会の実現を目指して」と題して、燃料電池および水素システムの材料・プロセス開発における基礎材料研究から実用化に向けた産学連携・実証研究までの幅広い内容を分かりやすく説明いただく。
聴講(無料)を希望される場合は、事前に当財団事務局(電話:0836-31-1115)への予約が必要。
なお、次回の援助金テーマの募集は、本年9月から11月を予定しており、6月に当財団のホームページに募集要項を掲載予定。
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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こくぼ よしひろ 小久保 善弘 |
国立循環器病研究センター 予防検診部 医長 |
51 | 都市部地域住民を対象とした血漿ナトリウム利尿ペプチドによる対象者背景及び心房細動罹病予防診断に関する追跡研究(医学) |
こめやま きみひろ 米山 公啓 |
広島大学 大学院工学研究院 助教 |
36 | 原子効率に優れた触媒的ホウ素化反応の開発(有機化学) |
しらき ともひろ 白木 智丈 |
九州大学 大学院工学研究院 助教 |
35 | ポリマー鎖を利用した力学作用伝達系による選択的な分子構造変換と材料機能の開拓(高分子) |
すぎもと よしあき 杉本 宜昭 |
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授 |
36 | 原子間力顕微鏡による個々の原子の電気陰性度の計測(無機化学) |
なかむら みきこ 中村 美紀子 |
山口大学 大学研究推進機構産学公連携センター 学術研究員 |
40 | ウイルス粒子形成機構の解明によるワクチン高生産技術の開発と抗ウイルス剤の探索(医学) |
みなみ つよし 南 豪 |
山形大学 大学院理工学研究科 助教 |
31 | 超分子アニオンレセプターをもつ有機電界効果トランジスタ型センサの開発(有機化学) |
ふくま やすひろ 福間 康裕 |
九州工業大学 若手研究者フロンティア研究アカデミー 准教授 |
40 | 金属磁性体/酸化物界面機能を活用した効率的な磁化制御技術の開発(電気電子) |
こうさか やすひろ 高坂 泰弘 |
信州大学 繊維学部 テニュアトラック助教 |
30 | アセタール結合を有するα-エキソメチレンラクトンによる易分解性機能材料の開発(高分子) |
ほりえ たかひろ 堀江 貴裕 |
京都大学 医学部付属病院循環器内科 特定助教 |
38 | マイクロRNAを介した新たなNASH診断法・治療法の開発(医学) |
おのでら げん 小野寺 玄 |
長崎大学 大学院工学研究科 助教 |
36 | 円偏光発光性を示すらせん型遷移金属錯体の開発に関する研究(有機化学) |
たつみ かずや 巽 和也 |
京都大学 大学院工学研究科 准教授 |
40 | 蛍光偏光を活用したマイクロスケールの流体温度計測技術の開発(機械) |
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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つかだ ゆういち 束田 裕一 |
九州大学 稲盛フロンティア研究センター教授 |
39 | エピゲノム制御因子ヒストン脱メチル化酵素を介した脳・神経機能制御機構 |